カーマロカ -将門異聞

「平将門は未だ生きて甲斐にあり」。討ち取ったはずの反逆の徒が生存しているとの報せに朝廷は仰天し、平貞盛率いる追討軍のほか、陰陽師、天台宗の僧兵などあらゆる追っ手を差し向ける。940年、関東に独立国を作ろうと夢見た平将門の乱。彼が、滅びてなお向かう先とは。ラスト、壮大な展望が開ける、無双の歴史伝奇ロマン。



単行本で買い損ねていたのがノベルス落ちしたので購入。でも実はノーマークで店頭で気がついて慌てて追加したりしてますw

カーマロカ -将門異聞 (FUTABA NOVELS) (FUTABA NOVELS)

まず表紙がイイですね。けしからんことにamazonでは書影がないのでカバーをスキャンしておきましたw

ストーリーとしてはオーソドックスな伝奇物、なのですがこの作者らしく伝奇を伝奇たらしめるハッタリの数々にいちいちリアリティを与えているのでそこを納得できるかどうかは評価の分かれ目になるでしょう。僕は歴史ミステリとして面白いと感じましたが。とはいえ裏の、もしくは影の歴史という世界を構築して魅力的な登場人物たちが力を、技をぶつけ合う展開はやはり伝奇物として十分に楽しめる仕上がりになっています。

当時の政治システムから逸脱せざるを得なかったスケールの巨きな平将門という漢の自分の居場所を求める為の前向きな逃避行を軸にして時代からあぶれた者達が人知れず戦う物語として読むと、将門と闘うことで自分の存在意義を問い直すような陰陽師賀茂保憲の存在が特に印象的です。他にも「歴史上のあの有名人は実は…」というちょっとしたサプライズがあってやっぱり真っ当な伝奇物なんだなと納得したり。

これが気に入った高木彬光の成吉思汗の秘密も読んでみるといいかも。伝奇物ではないけれど歴史ミステリとして感銘を受けた一冊です。

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